すずとくコラム

リサイクルの市場動向 〜鉄、非鉄編〜

廃棄物処理業・資源リサイクルのスズトクグループ イノベーション担当、堀口です。

このコーナーでは、スズトクグループと取引先の各市場の関係者にご協力いただき、リサイクル市場の生の声をお伝えします。

『鉄スクラップ』

国内で取引される鉄スクラップは、関東地区で価格が高めに推移していたところ、関東以外の地区での値上げに伴い、関西地区の電炉メーカーとの価格差は概ね解消された。また、電炉メーカー各社は連休操業(夏季)※1を終えた後で在庫水準は落ち込んでいる為、今後に来る連休操業に向けて在庫補充を進めるメーカーが多い模様。

一方、国内大型連休及び台風等の上陸による配船遅れ等があったため今後は船積みが相応に予定されており、一時的に電炉メーカーから船積み業者へ荷動きが分散されると思われる。ただし、月末等の環境※2で荷動きが改善される見込みであり、需給がひっ迫するには至らないと予想される為、相場横ばいの展開模様。

用語解説

※1<連休操業>連休中は工事がないため、鉄スクラップの発生が少ない。その間に電炉メーカーが操業を続けると、原料の鉄スクラップの在庫が少なくなる。そのため、連休操業前には在庫を積み増すため、連休操業後には在庫を補充するために、集荷量は増える。

※2<月末の環境>月末は締め日の関係のために、鉄スクラップの発生量は比較的多い。

(鉄担当:鈴徳 鈴木隆幸)

『非鉄スクラップ』

銅相場は北朝鮮問題が燻り続ける中、9月に入り2015年5月以来の建値80万円/tに到達した。しかし強相場も3日間しかもたず8月末の水準(77万円/t)に戻ってしまった。米のハリケーン再襲来、北朝鮮のミサイル発射が投資家心理を冷やし下落に転じ為替相場にも影響した。通常ドル安では、銅が買われるはずだが原油の下げ、銅在庫5桁増加※3など他要因が銅相場の大きな下げを招いた。その後、円安に反転、株関係も反発し銅相場は下げ止まったようにも取れるが中国経済指標悪化、先行き懸念などの不安材料もある。銅に関しての朗報は、中国が英仏に追随しガソリン車禁止の時期を検討との報である。車での銅需要が3倍以上になる(電気自動車はガソリン自動車より銅の使用量が多い)事からタイト感に期待している。

中国環境規制により輸出環境は悪化、雑品業者よりも先に雑線業者がライセンス剥奪や操業停止を余儀なくされ各港で荷受けが出来ない状態に陥っている。わずかなルートとして一部の港へバラ船積みにて流している者も散見されるが荷物が集中しすぐに買い止めになるなど輸出状況の改善には至っていない。

国内流通では全体的に余剰感があり比較的人気品種のピカ線以外は高値が払拭され、メーカー需要が回復しない限り状況は変わらず停滞気味。

用語解説

※3<銅在庫5桁増加>「銅在庫5桁増加」とは、世界の銅の在庫量が5桁(10,000t以上)増加したということです。増減が4桁か5桁か、つまり10,000トンを超えるかどうかで、在庫変動が大きかったかどうかを表現しています。5桁増減があると、それだけ価格への影響が大きいということです。今回の記事では、「20万t台だった水準が日に5桁増えた事が数日あり短期間で30t超えと増大した」ということです。

(非鉄担当 鈴徳 茂木 章弘)

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